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Hon-Cafeでは、毎月スペシャルゲストをお呼びしています。
4つのテーマで、毎週1冊づつゲスト愛読の「とびきりの1冊」を教えていただきますので、どうぞお楽しみに・・・!
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■本橋真紀子さん (「おかずのうつわ屋・本橋」女将)
今月のスペシャルゲストは、「おかずのうつわ屋・本橋」という、普段使いの小粋なうつわを集めたオンラインショップの女将、本橋真紀子さん。
サイト上で紹介されるひとつひとつの「うつわ」が、本橋さんの目で大切に選ばれ、愛情たっぷりに紹介されています。美しくお料理が盛られた写真を見ていると、ご本人のあたたかい暮らしぶりが伝わってくるよう!
今月は、そんな本橋さんに、暮らしを豊かにするためのヒントを与えてくれる、とっておきのおすすめ本を伺いました!
おかずのうつわ屋・本橋
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●本橋さんにとって、本とはなんですか? 自由な表現でお答えください。
・もし仕事をしていなかったら ・もし家事をしなくていいんだったら ・もし子供を構わなくていいんだったら
朝から晩までお気に入りの椅子でダラダラと本を読み続けたい。 本は情報を得る手段ではなく、純粋に好きだから読む。だから好きな本は何度で も読み返す。TVもビデオもネットも本にはかなわない。 本は私にとってそんな存在です。
●もしいただければ、「Hon-Cafe」読者の方に向けて一言をどうぞ
世間のベストセラーは無用・自分だけのロングセラーを持っているとそれだけで幸せになれます。 |
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| 4週目‥‥何度読んでもひたってしまう1冊は? |
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この本を何度読み直したことでしょう・・・。今まで感激したり感銘を受けたりした数多くの本と出合いましたが、私にとって一生そばに置いておきたいのがこの本です。 妻子ある五十代の会社社長と、若くして資産家に嫁ぎ今は寡婦になっている四十代の女性の「大人の恋愛小説」です。でも数多くある恋愛小説の中で何故この本に惹きつけられるのか・・・。今回ここでご紹介するにあったてよくよく考えたのですが、二人の心模様をこと細かに描く独特の文体と雅さの漂う小物使いなど、完成された世界を堪能する楽しさが一つの理由。そして私は「生涯に一度の純愛」に(こう書いていても恥ずかしくなるるような、今は死語のような言葉ですが)強い憧れがあるからだと思います。 この小説を初めて読んだ20代と同じように、結婚して子供がいて今年40才になる今でも、やはりそう思います。
人間はいくつになっても自分にとっての理想の相手を求めていくものであり、年を重ねればこそ、その「理想像」は明確になっていくものなのに、実は自分の感情にふたをして生きていくのが大人の分別とされています。そしてフタをしている間に、忙しい生活中ですっかりそんなことは忘れてしまう。でもね・・・やっぱり人生で最終的に求められるのは心を通い合わせることが出来る人の存在なんじゃないか、としみじみ思う1冊です。
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| 3週目‥‥生活を豊かにするためのヒントになるような1冊は? |
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「光源氏」といえば誰もが知ってる紫式部の「源氏物語」の主人公。平安時代の非の打 ち所のない貴公子といった設定です。でも光源氏も人の子、実はいるいろあるんです・ ・・。「大阪弁丸出しの四十すぎのオッサン」であるお供の眼を通してテンポよく語ら れる光源氏像は抱腹絶倒。でも著者が平安時代の風俗習慣を知り尽くしているからこそ 繰り広げられるパロディですので読み応えは十分です。
そしてはこの本の主人公ともいえる「四十すぎのお供のオッサン」が、実は人生の達人と もいえるような豊かで楽しい毎日を送っています。光源氏が失脚して追いやられたとき、 オッサンは「今までは神サンにかわいがってもらっていたけれど、そういうことはずっと は続かない。神サンがヨソ見したりそっぽを向くこともある。またこちらを向いてくれる までシコシコまめに暮らしてヤケを起こさないことだ」と語ります。
最近の世の中、「勝ち組・負け組」とか「ポジティブに生きる」とか、毎日が競争の連続 で息苦しいことが多いですが、昔から人の一生に下り坂・上り坂はつきもの。自分の風向 きがうまくないな、と思えるときは真っ向から対決するのもいいけれど、ひょいと首をか がめるのも知恵だと思います。大笑いしながらもそんなことを教えてくれる1冊です。
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| 2週目‥‥食事を通じて、暮らしを楽しむための1冊は? |
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外で食事をいただくとき、一番センスが問われるのが寿司屋のカウンターではないでしょうか。「お好み」で握ってもらうときはもちろん、上寿司を頼んだとしても何のネタから食べていくか・・・。カウンターで堂々とそして小粋に食べられる女性というのはこれぞ 「大人の女性」。
そんな風に思う方にお勧めしたいのがこの「寿司屋のかみさんうちあけ話」「寿司屋のかみさんおいしい話」「寿司屋のかみさんとっておき話」の3冊。
本のタイトルそのままに、お寿司やさんの女将さんが書いた寿司稼業のからくりが紹介されています。寿司の値段の決まり方、残った酢飯や魚の使われ方、仕込みのこと、今まで出会ったお客さんのこと。著者は嫁いだ先が寿司屋だったという、元は私達同様寿司に対しては「素人さん」。だからこそ「なるほど」と思うことが細かく書かれています。
そしてそれと同時にここで語られるのが店をきりもりする大将と女将、このご夫婦が日々の暮らしを楽しんでいる様子。見合い結婚でいきなり別世界に飛び込んだ著者が寿司屋の女将として成長し二人が本当に「運命共同体」として支えあっていく様子は、サラリーマンの妻の私としては羨ましささえ感じます。この本が単なる「業界裏話」のような類にならず読み応えのある本に仕上がっているのは、ご夫婦の魅力があるからなんだと思います。
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| 1週目‥‥センスを磨ける1冊は? |
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「センス」とは。生まれもってセンスのよい人もいますが、自分で磨くことも可能。でも一体どうやって?この本を読むと長い時間をかけて、普段の生活を通してセンスは磨かれていくのだ、ということがよくわかります。
立原正秋氏は直木賞を受賞した作家で日本の古典を愛し陶磁器・能などにも造詣が深く、また「食通辞典」を著すなどいわゆる「食通」としてもよく知られています。この本は氏の食に関するエッセイと、それをもとに作った料理の写真という形で構成されています。単なる「レシピ」というわけではなく、その料理にまつわる思い出・こだわりが綴られています。凛として緊張感のある文章と骨董の器に盛られた料理。まさに「立原正秋の美意識の世界」が展開されています。
そして氏の長男と長女が父について語る文を読むと、幼いときから折に触れて父の美意識に接し鍛えられていったことがわかります。料理を盛る、それだけのことでも氏のこだわりにあわないと皿がひっくり返されとというような生活は、かなりの緊張感があったとか。「とてもこんな人とは生活できない!」「単なる偏屈オヤジだ」と思う反面、センスとは「食べる・着る・暮らす」の毎日の繰り返しの中で、ちょっとしたことにもこだわることで研ぎ澄まされていくものだと納得する1冊です。
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